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Q and A

Q1.DECT導入時、各オーダー医師のDECTの画像への理解度はどうだったか。また提供する画像のすり合わせはどのようにされたでしょうか?工夫したことや苦労したことがあれば是非教えてください。

10年間ですのでオーダー医のDECTへの知識はほとんどありませんでした。ですので、その当時の情報ですが、我々放射線技師ができるだけ原理から画像まで説明して、理解いただいた上でオーダーしてもらうようにしました。
やはり医師は原理は?という質問をされるのでしっかり勉強して説明できるようにすることが当時苦労しました。
画像に関してはある程度最初に決めますが、その後運用しながら調整していく形でした。興味を持っていただいた医師は必ず最後まで付き合ってくれますので、まずは医師に興味を持っていただき、臨床的有用性を共有するのがDECTを臨床応用する近道かと感じております。

Q2,技師の判断でDECT撮影に変更する場合はありますか?

現在はほとんどオーダーにDECTをリンクさせておりますので、変更するというよりはあるキーワード(コメント)が入ったときはDECTで撮像するという運用を技師間で統一しております。

Q3.DECTユーザーはVNCだけで通常の単純CTを省くことが多いですか?評価に問題ない印象でしょうか?

VNC画像は通常の単純CTと比較すると全く同じとは言えないと思います。

ですので、オーダーする医師と協議の上、被ばく低減目的など理解した上でVNC画像を使用する必要があると思います。

正確な数字はわかりませんが、VNC画像だけで単純CTを省いている施設はすくないかもしれません。

Q4.線量を実測されたときにPiranhaを使用していたと思います。高速Kvスイッチングを測定するときの設定管電圧はどうしていますか?

DECTで撮影し、その際の管電流、Rotation timeを記録しておきます。記録した管電流、Rotation timeを使用して80kVと140kVにて撮影を行います。その結果をもって先程の2次方程式に当てはめ、比率を求めます。

Q5.BBIで陽性となりにくい症例ってどういった場合でしょうか?

BBIがみているものは、主に血腫だと考えられるため「陽性になりにくい症例とは、出血量が少ない症例」だと思われます。

受傷から検査のタイミングが早すぎて出血量が少ない場合は陽性となりにくい可能性があります。しかし、検査のタイミングが早くても出血量が多ければ陽性になるという事になります。

また、部位によっては出血量が少ない事も考えられます。例えば四肢末梢など細かい部位も陽性となりにくい可能性があります。
そして患者的背景として二つ考えられます。
一つは、若年層(40代以下くらい)では赤色骨髄が豊富なため血腫とのコントラスト差が生まれないケース、もう一つは、長期血液製病変治療や全身骨的病変などの場合は骨質が変化しており描出不良となるケースがあります。

Q6.貧血との関係はありますか?

高橋先生と野水先生の研究では相関はなかったとされています。

Q7.骨metaとの違いはありますか?

骨metaの経験がほとんどありません。GE装置によるVNCaの報告を良くみかけますのでそちらが参考になるかもしれません。

 

Q8.BBIのMPR作成時はどのようなスライス条件で作成されていますでしょうか?

3mm以上です。5mmでWindow条件をきつくするほうが良いと感じることもあります。

Q9.BBIの処理はZIOのようなワークステーションを使用してますか?

CT装置の解析ソフトを使用しています。

Q10.BBIの画像で見慣れてくると普通の画像でも目が慣れてみえたりしますか?

そのような事もあるかもしれませんが、通常画像でBBI様に見えるのは海綿骨の圧潰か骨硬化か血腫をみているのかわからないので、基本的にはそのような見方をしておりません。

Q11.MRIが提示されていましたが結局両方とることが多いですか?MRIが省略される割合はどれくらいですか?

基本的にはMRIは撮るスタンスです。

なんらかの理由(高齢認知症で静止できない、拒否…)で撮らないケースはあるようです。

Q12.キヤノンのDEはヘリカルとVolume ScanとkVスイッチングのどれが一番良さそうですか?

ヘリカルしかやっておりませんので、お聞きするお話としてですが、スイッチングよりヘリカルまたはVolume Scanのようです。

Q13.脊椎の圧迫骨折を評価する時に、挙上困難な場合、手を下げても診断に影響はありませんでしょうか?

影響はないとは言えません。GEの64列系装置のMD解析ではビームハードニングの影響を受けやすいので、偽陽性と出る椎体も出てくる可能性があると思います。必ず影響を受けるとは限らないので、Bone画像などで確認する必要性はあるかと思います。当院では、そのままアーチファクトの影響が考えられる、と報告しています。

Q14.大変勉強になりました。教えてください。撮影線量ってどれくらいでしょうか?SE時と比べて多いですか?

基本的にはSEのNoise Indexに合わせていることと、先ほどの小林先生のお話からみても、被ばく線量はSEとDEではあまり変わらないと考えています。

Q15.骨塩定量のようなことは可能ですか?

可能だと思います。北九州市民病院の谷さんが、大腿頚部での骨塩定量との相関に関して発表されていましたので、この領域はこれから、HOTな話題になると思います。私的にTBSとの相関がとれると面白いなと思っています。

Q16.VNCa画像を運用する上でファントムスタディで撮影条件や解析条件等の最適化でおすすめの手順等ありますでしょうか?

Q17.電子密度画像は急性期脳梗塞の症例に対してルーチンで活用されてるんですか?

現状ではルーチン化まで至っていませんが、MRIを撮影された患者に対して、後から確認目的で作成しています。症例を貯めて、ディスカッションする方針としています。

Q18.出血など疑った場合にルーチンで電子密度画像提示をしていますか?希望時のみでしょうか?

出血部位によります。硬膜下血腫やくも膜下出血では、Calcium suppressionの方が確認しやすいです。びまん性軸索損傷の場合ですと、脳実質内に高吸収をきたします。電子密度画像では、出血部位が高輝度になり、アーチファクトではないコントラストで反映されると考えています。

Q19.電子密度画像は頸椎の急性硬膜外血腫なども検出可能でしょうか?

頚椎の急性期硬膜下血腫の検出に関する論文はケースレポートで出ていました。

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